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多忙を極める「学校の先生」についてのお話

 昨年末に報道された出生数、ついに60万人を割れ込む事態となりました。1975年前後は200万人だったというから、少子化の加速は予想以上のものがあります。社会保障など問題はさまざまありますが、何より子どもたちの元気な声が学校から、また近くの公園からだんだんと聞こえなくなっていくのは寂しい限りです。せめて一人ひとりの子どもが明るくたくましく、夢を持って生きられる世の中であってほしいと願わないではいられません。

 子どもの数が減っていくと、自動的に減らされるのが公立小・中学校の先生たちです。先日、たまたま経済および教育系ジャーナリストの方とお話する機会があったのですが、少子化が進むゆえに教員の数も減らすべきと、財源の問題から財務省が予算を組んでくれないのだと聞きました。これには文科省も異論を唱えていますが、その結果、教員の数は最低限に絞られ、引き起こされているのが慢性的な教員不足です。多くの公立小学校では一人ひとりに目配りするため少人数クラスの実施などを試みていますが、先生の数がギリギリのためそのやりくりに一苦労。正規採用の教員数ではどうにもならず、現状では非正規の先生で穴埋めする策でしのいでいるそうです。ただし、非正規の先生は主に時給制。低い給与報酬によって生活が大変という実態まで浮かび上がり、問題は多方面に波状していると感じました。

 また、1カ月あたりの平均法定時間外労働が小学校教諭で69時間56分、中学校教諭で93時間20分というデータがあることも聞きました。「働き方改革」が叫ばれる中、今の時代に明らかに逆行しています。先生の数が少ないので、学校運営にかかわる各係をいくつも担当しなければならないなど、その忙しさは想像に難しくありません。この4月から学習指導要領の改訂で授業のコマ数が増え、目黒区のある小学校では17時間授業(午前中5時間)を実施するそうです。1コマ45分から40分に短縮するとはいえ、対応を迫られる先生も大変です。

 制服販売に関わる立場として、学校の先生方にはいつもお世話になっています。先生方が生き生きと仕事をしていないと、子どもたちだって楽しくないですよね。「ガンバレ、先生!」。今日はちょっと生真面目なお話をしましたが、学校が誰にとってもあたたかく、居心地のいい場所であってほしいと祈るばかりです。

 

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