コーヒー生産問題と、家庭科に「資金形成」
早い時間に帰宅する生徒さんの姿を見かけます。中間試験の真っ最中で、ちょっと寝不足かな!? そんな皆さんが、試験のときや日々の勉強において「友」とする飲料はなんでしょうか? 麦茶? 紅茶? 甘いココア? それともポカリかな。
やる気が出る、眠気防止のために必ず傍らに置く飲み物、私個人としてはやっぱりコーヒーです。スタバをはじめとした美味しいコーヒー店が街に溢れかえっていて、家ではなかなかそれに近い美味しいコーヒーを淹れることは難しいのですが、深入りが好きなので、気に入ったコーヒー豆を買ってきて(当然、コスパも重視)、机に座って何か作業をするときには必ずそれを傍らに置いています。
そのコーヒー、地球温暖化によって適作地域が半減し、生産能力の低下によって飲めなくなってしまうかも! という大問題を抱えていることを最近知りました。コーヒー豆の主な産地は赤道に近い熱帯の国々。採れなくなれば現地の人々がすごく困るに違いありません。ただ同時に、緯度や高度が高い地域に産地が変わっていくかも・・・という予測が立つのも事実です。
でも、それは甘いらしい。今の生産能力にたがわぬ産地があるとは言い難いそうで、生産に携わる人々が十分に確保できるのかも怪しいとか。それは予測に過ぎないとしても、地球温暖化の問題は日本でもいろいろなところに影響を及ぼしていて、お米も暑さに強い品種をと品種改良を何度も繰り返していますし、農業に詳しいジャーナリストの人が、「適地が今や東北から北海道へと北上している。みかんにしても、愛媛など西が適地だったところがこれからは東北で採れるようになる」と言っていました。携わる人は毎年本当に苦労していると思います。

そんな矢先、いつものコーヒー豆を買いに行ったら、2年ほど前に1500円くらいで買えたものが消費税入れて3000円を突破! 高い~。物価の上昇を痛いほど感じないではいられませんでした。1杯はいくらになるんだ!? と、思わず計算したくなるほど。値上がりすると聞いてはいたけど、その背景にはいろいろな問題が隠れているのだろうと、しばし頭を抱えてしまいました。
さて、高校生の皆さん、現在家庭科に「資産形成」が入っていますよね。経済と絡ませて「公民」でも学ぶそうですが、家庭科では生活に密着させ、教育、住宅、老後の三大資金を中心に、一個人の家計管理として生涯を見通した長期的な資産計画の重要性を学ぶ、とされているようです。成人年齢が下がり、銀行にお金を預けても、運用しないかぎり預金の金利が低く貯まらない。人生100年時代と言われ、生きるためには絶対的にお金が必要。そのためにはどうしたらいいかを早くから理解することは、確かにとても大切だと思います。
つまり、どんなふうにお金を使って、どうやって貯めていくかが重要事項。それを具体的に生活に絡めて考えたとき、例えば小さいことだけれど、好きなコーヒーをどう飲み続けていくのか・・・。今のままでいいのか・・・。それも一つのテーマで、お金をプールするためには自分もちょいと考える必要があるのかもしれないな、と感じています。
なんで、家庭科で学ぶんだよ! と思っている生徒さん。家庭科だと自分の生活を題材に考えていきやすいと思いますよ。公民と並んで、2つの角度からがんばって学んでくださいね!
